蚊に刺されたらかゆみ止めを塗るように、イボやほくろを消せないものでしょうか。気になるほくろに薬をさっと塗るだけで消せたらどんなに楽かと思います。
自宅でできるイボやほくろの除去法についてご案内いたしますが、除去法と呼べるものがあるにはあるのですが、リスクが非常に高いので自分で対処するよりも、病院で治してもらう方が安心できると思います。
イボを自分で消す方法
イボは市販薬が流通しています。実績のある薬ですので、比較的安全であるはずですが、リスクも当然ありますので、そこも含めてご紹介いたします。
市販薬 塗り薬
イボに使うもっとも一般的な薬は塗り薬になります。ドラッグストアや広告で見たことがある人も多いのではないでしょうか。塗り薬と同様に貼るタイプのものもありますが、成分は同じ「サリチル酸」です。サリチル酸はヤナギの薬効から発見された成分です。
このサリチル酸は人類との関わりが古く、紀元前460年ごろに生まれたヒポクラテスも、書き残した書物にヤナギの薬効を記しています。サリチル酸がイボに作用するしくみは、サリチル酸が持つ人体への腐食効果を利用しています。
サリチル酸の腐食効果は強いので、誤ってサリチル酸を飲んでしまうと、胃に穴が空くほど作用してしまい腹膜炎になることもあるのです。
市販薬 飲み薬
「ヨクイニン」を成分とする錠剤として売られています。ヨクイニンはハトムギの種です。ヨクイニンがイボに作用するしくみは、皮膚のターンオーバーの促進です。
ターンオーバーとは、皮膚の細胞が新しく生まれてきて、古い皮膚の細胞を排出することで、皮膚を生まれ変わらせることを言います。ターンオーバーを促進することで、イボを古い皮膚の細胞と一緒に排出してしまうといった作用になります。
民間療法 オイル
ひまし油や杏仁オイルをイボに塗る治療法が民間療法として古くから伝わっています。現在でも、ひまし油とベーキングパウダーから作られた市販薬や、アンズの種から作られた杏仁オイルが販売されています。
民間療法 イチジク
アダムとイブが局部を隠した葉っぱがイチジクですが、局部ではなくイボを消せるはたらきがあると日本でも伝統的に信じられています。イチジクの葉をクキから切り取ると白い液を出すのですが、この液をイボに塗りつけることでイボを消せると言われています。
民間療法 ハトムギ茶
ハトムギの種がヨクイニンですので、ハトムギ茶を飲むことでもターンオーバーの作用を期待できるといった理由で飲まれています。しかし、ハトムギは妊娠中は摂取できません。ハトムギには子宮収縮作用があるため、胎児に危険が及ぶ可能性があるのです。
自分で治す方法のリスク
民間療法が多く残されていることから、古くからイボは人間を悩ませてきたようです。しかし伝統的な治療法とはいえ、安易に行うのも考えものです。
ひとくちにイボと言ってもたくさん種類があり、イボの種類によって効果の期待ができる治療法と期待できない治療法があります。イボの種類は素人では判別が難しく、イボのほとんどがウイルス性ですので、他人にうつさないうちに病院で治してもらいましょう。
ほくろを自分で治す方法
ほくろが自分で消せたら楽なんですけどね。しかしイボのようにこれという市販の医薬品での処置がないのが現実です。あるとしても民間療法くらいです。では民間療法としてはどのようなものがあるのでしょうか。
もぐさによる除去
もぐさとはお灸のことです。ほくろにお灸をすえることで除去する方法です。しかし、お灸ですのでやけどをする危険があります。
また、ほくろ除去のためのもぐさの調合方法はすでに失われていて、今では誰も古来から使われてきたほくろ取りのお灸の作り方を知らないのです。
ほくろ取りクリームの危険性
個人輸入でほくろ取りをうたうクリームを入手する方もいらっしゃるようですが、個人輸入で入手する医薬品は偽物であるこも多く、厚生労働省も注意喚起しています。
それに万が一、副作用などで健康被害にあっても公的な保証は一切ありません。泣き寝入りするしかないのです。もし甚大な副作用で、顔に跡が残ることになってもよいのでしょうか。
ほくろの場合は自分で除去するリスクが高く、さらに、ほくろだと思っていたら実際は悪性腫瘍だったという場合もありますので、気になるほくろは一度病院で診てもらったほうが安全です。
ほくろ除去は保険適用されることも
イボやホクロは、見た目の問題だけでなく、コンプレックスになったり、日常生活に支障をきたす場合もあります。放置せずに、一度専門医に相談してみましょう。レーザー治療をはじめ、様々な除去方法があります。保険適用になるかどうかなど、気になる点は医師に気軽に質問してみてください。あなたの悩みを解決し、自信を取り戻せるきっかけになるかもしれません。