古くは日本書紀の時代より親しまれてきた、飲む点滴と呼ばれるスーパーフードの甘酒。
ビタミンやアミノ酸が豊富に含まれ、驚くべき高い美容効果があると注目を集めています。
美容と健康の強い味方である発酵食品の甘酒について紹介していきます。
甘酒の種類と成分について
甘酒の種類、その製法には大きく分けて2タイプあります。
酒粕から作られる甘酒と、米麹から作られる甘酒に分かれます。また、中には酒粕と米麹をブレンドして食感やのどごしに注目した商品もあり、そのブレンド比率によってさまざまな効能が期待でき、食用からスキンケアまで私たちの体作りをサポートしてくれます。
酒粕タイプと米麹タイプには、アルコール分と糖分などの違いがあり、ノンアルコール、砂糖無添加のものは米麹から作られる甘酒になります。
酒粕タイプ
酒粕から作られる甘酒は、市販に多く出回っている商品として、缶やフリーズドライなど保存がきき、温度管理が楽な製品としてスーパーなどで売られています。
特徴として、甘さを出すために砂糖が入っている事と、微量のアルコール分を含むため、ダイエット向きでない商品とも言えます。
しかし、不溶性食物繊維が豊富に含まれ、ビタミン、たんぱく質は米麹の数倍にも及ぶため甘酒と言えば酒粕とイメージする人が多いのもうなづけます。
米麹タイプ
米麹から作られる甘酒は、古くから暑気ばらいや病気予防のために愛されてきた飲む点滴といわれる飲み物です。
その特徴は、砂糖・アルコールが含まれていないながらもお米のデンプンで甘くなる性質があり、デンプンを分解して作られるブドウ糖がもつ自然の甘みがさっぱりヘルシーな口あたりにしてくれます。
ただし、製法過程においては温度管理が難しいと言われており、市場に出回るお値段がやや高めになっております。
甘酒の美容効果4つ
甘酒にはどのような美容効果があるのでしょうか?
少し前に塩麹が注目されてから、麹そのものの持つ力に注目が集まるようになりましたが、それもそのはず、美容と健康を意識する人にとっては欠く事のできないさまざまな項目に対し、しっかりとその眠れるポテンシャルを発揮してくれるからに他なりません。
具体的なその効果・効能について、各項目ごとに解説していきます。
1.美肌・美白になる
麹にはコウジ酸とよばれる美白効果のある成分が含まれており、メラニン生成を抑制する効能でシミや美白に効果のある自然食品として注目されています。
飲むことで内側から綺麗になりながら、スキンケアとして肌の保湿やお肌の乾燥防止に一役買ってくれます。麹の持つさまざまな菌が細胞を活性化してくれることがその要因と言われています。
また、甘酒は9つ全ての必須アミノ酸を摂取することができる(必須アミノ酸は体内でつくられない)ため美容に効果的と言えます。
2.ダイエット効果がある
甘酒に含まれるビタミンB群やブドウ糖はダイエットにも効果を発揮します。
ビタミンB群には体内の脂肪を燃焼させやすくする働きがあり、脂肪燃焼効果から「飲むだけで痩せられる」ともよばれる効果があります。
またブドウ糖には、血糖値を上げる働きがあることから満腹感を得やすいといった側面があり、飲むだけでダイエットに効果があるといえます。
3.便秘が解消される
便秘解消には「水分・オリゴ糖・食物繊維」が必須であり、腸内の「善玉菌を増加し活性化」させる環境改善が不可欠と言われていますが、甘酒はこれら全てを含むスーパーフードです。
豊富に含まれる不溶性食物繊維やオリゴ糖が便をやわらかくし、善玉菌の数を増やして環境改善への効果が期待できます。
日々適量を飲み続けることにより、一時的な改善ではなく長期的な快便状態を維持できそうな頼もしい味方です。
4.質の良い睡眠がとれる
甘酒を寝る1~2時間前にコップ一杯程度飲むだけで快眠効果が得られると言われています。
その主たる成分になるのは、酒粕から作られた甘酒に多く含まれる清酒酵母の働きによるものです。
清酒酵母が深い睡眠をもたらす「アデノシン」という成分を活性化することで眠りが深くなり、飲む人・飲まない人に分けて実験をすると、飲んだ人の方が10%?20%は深い質の良い睡眠が取れるそうです。
手軽で人気!市販のおすすめ甘酒
甘酒の種類やその効能について解説してきましたが、手軽に手に入れるためにもどのようなところに注意すれば良いのか、またオススメとなる商品にはどんなものがあるのでしょうか。
どうせならおいしく飲みたいという人や、飲みやすい甘酒を探しているという人から、クセが強くて濃いものを探してる方まで、実際の人気商品の解説とともにご紹介します。
ぶんご銘醸/麹天然仕込 酒蔵のあまざけ
日本酒造りの盛んな大分県で造られる甘酒です。
麹天然仕込みによるノンアルコールタイプであり、甘みが抑えられて飲みやすく、また麹特有のつぶつぶ食感が残っており、置き換えダイエットにも用いやすいのが特徴です。
マルコメ/プラス糀 甘酒 豆乳ブレンド
米麹から造られるノンアルコールの1本125mlパックになった甘酒です。
スキンケアに効果的な豆乳を製造の段階でブレンドしており、赤ちゃんの離乳食としてもお飲み頂けます。
別途容器に移さなくてもレンジで温めることができ、考え抜かれた商品です。
森永/甘酒 しょうが
スーパーなどでよく見かけることのあるなじみ深い甘酒です。
缶とフリーズドライがあり、それぞれ1杯分の容量で飲みやすい製品です。
しょうがの味わいがきつすぎず、甘いだけの甘酒が苦手だという方でも季節を問わず、冷やしても温めても楽しんで頂けます。
自宅で作ろう!生甘酒におすすめの商品
甘酒は「米、麹、水」だけで作れるお手軽なスーパーフードです。
市販されているほとんどの甘酒は、加熱殺菌がされていますが、自宅で作るメリットとして生甘酒が作れる点にあります。
生甘酒とは酵素や新鮮なビタミンを劣化させることなく摂取できる、スキンケアにもオススメの甘酒です。直接肌に塗ることでローションやパックとして使えて美肌効果も狙える生甘酒を作るためのおすすめ商品をご紹介します。
ほくべい/白雪印こうじ(乾燥)
年間を通して涼しい気候が保たれる日本最北端の醸造所で作られる米こうじです。
甘酒はもちろん、塩麹やしょうゆ麹にも使え、米を合わせずに本製品と水だけでも手軽に甘酒が作れます。
1回の分量に最適な200gパックで使いやすさも二重丸の商品です。
蔵元日の屋/朝詰め・純米吟醸酒粕2kg(酒かす)
沸騰したお湯に溶かして砂糖を加えるだけで甘酒が作れます。
市販で買える板状の酒かすにはないほぐしやすさで調理もしやすく、直接食べても純米吟醸独特のクセのない風味が楽しめます。
酒粕パックとしても使える効果満点の酒かすです。
TANICA/ヨーグルティアS
幾度となくTVやメディアで取り上げられ品薄状態が続いてるほど人気商品となっているヨーグルトメーカーです。
甘酒はもちろん、ヨーグルトや納豆、塩麹、しょうゆ麹、味噌など発酵食品を造るには欠かせないこれからの家電です。
外側からも摂取!酒粕スキンケア商品
食べて良し、飲んで良しの甘酒ですが、その原料である酒かすには美容にも効果的と言われ、酒かすパックなど、肌の外側からきれいになれる効果が隠されています。
そもそも酒かすには、保湿と美白のWの効果が認められており、保湿にはアミノ酸がその役割を果たしてくれて、美白にはチロシナーゼインフィヒビターがメラニンの生成や合成を抑制してくれます。
優れた効能を持つ酒かすスキンケアの中でも人気の商品をご紹介します。
大関/大関酒粕石鹸
大関の酒かすを配合した、無臭でクセのない酒かす石鹸です。
たっぷりの泡立ちがきめ細やかな肌を造るサポートをしてくれます。
通常の洗顔石けんと異なり、泡にコシがなく、泡クッションで洗ってこられた方には慣れが必要です。
福光屋/美容純米酒「すっぴん」
香料・防腐剤を一切使用せずお米とミネラルウォーターだけで造られた美容用の純米酒です。
度数13%に抑えられ飲めるほど安心して使用できます。
洗顔後やお風呂上がりなど、すっぴん時に使用してもらうことを想定した美容純米酒です。
シースタイル/糀姫 ふぇいすぱっく
江戸時代から300年余り続く酒蔵で、日本酒の醸造に使う糀から抽出した「糀エキス」を配合した、ほのかなおしろいの香り漂うパックです。
うるおい溢れるこんにゃくスクラブが、お肌をいたわりながらしっかりと汚れを吸着してくれます。
甘酒で内外から美容ケア
さらに効率よく摂取するには、市販の甘酒はカロリーや糖分の高いものもある事や、1日の摂取はコップ1杯(180?200ml)程度に留めて継続する事を心掛けましょう。
また、美容パックに使う際は保存料などの添加物が入ってないものを選ぶことも大切です。